大腸カメラ検査時の食事の注意点
大腸カメラを受ける際は、お腹のなか(腸内)をきれいにする必要があります。腸に消化されていない食べ物が残っていると、検査に時間がかかったり、診断に影響がでてしまう可能性もあります。そのため、検査前は消化されやすい物を食べるようにしてください。
検査前日の注意点
朝・昼・晩ともに消化のよい食べ物をとってください。
当院で検査を受けられる患者様には、ご希望があれば、管理栄養士が監修し作成したお手軽食事例のパンフレットをお渡ししています。コンビニで用意できるレシピなどもご紹介しておりますので、お気軽にお声かけください。
また、当院では検査食の販売も行っております。食事に不安がある方や、メニューを考えるのが面倒な方にはお勧めです。レトルト食品ですが、味は当院スタッフからも好評です。ご興味ある方は当院スタッフまでお問い合わせください。
消化の良い食べ物の例
- 具材が入っていないおかゆ
- 具材が入っていないお味噌汁
- 具材が入っていない蒸しパンやロールパン
- 素うどん、そうめん
- ゆでたまご
- 豆腐
- 鶏ささみ、鶏むね・もも(皮を除く)
- 白身魚、すり身
- ゼリー飲料
など
コンビニで買えるものの例
- パックごはん(白米)
- レトルトおかゆ
- おにぎり(塩むすび、鮭、ツナマヨ)
- カップ味噌汁(ねぎなど豆腐以外の具材は外す)
- サンドイッチ(卵サンド、ツナサンド)
- サラダチキン(プレーンのみ)
- ポタージュスープ
- うどん(具材や薬味は外す)
- 卵豆腐
など
検査当日
食べ物が残っていると、正確に診断できない可能性があるため、検査当日は食事を取らずにご来院ください。水やお茶など、色が薄く透明で糖分の入っていない飲み物は摂取可能ですが、牛乳、コーヒー、ジュースなど、濃い色の飲み物、糖分の含むもの、果実などの固形物を含む飲み物はお控えください。
大腸ポリープ切除後の食事の注意点
大腸ポリープを切除した方は、1週間程度食事に注意してください。脂っぽいものや刺激の強いものは避けて、消化のよいものを食べてください。
また、アルコールの摂取はお控えください。
何を食べたら良いか迷ってしまう場合には、ポリープ切除当日や翌日であれば、検査前日と同様の食事であったり、もしくは検査食もお勧めです。
消化の良い食べ物の例
- 白米、具材が入っていないおかゆ
- 具材が入っていないお味噌汁
- 具材が入っていない蒸しパンやロールパン
- 素うどん、そうめん
- ゆでたまご
- 豆腐・茶碗蒸し
- 鶏ささみ、鶏むね・もも(皮を除く)
- 白身魚、すり身
- リンゴ(皮なし)、バナナ、桃缶
- ゼリー飲料・プリン
など
コンビニで買えるものの例
- たまご蒸しパン
- ポタージュスープ
- サラダチキン(プレーンのみ)
- バナナ
- おにぎり(塩むすび、焼きおにぎり)
- カップ味噌汁
- 厚焼き玉子
- うどん(具材や薬味は外す)
- 焼き魚(青魚以外)
- かぼちゃの煮物
など
当院の大腸カメラの特徴
内視鏡検査経験豊富な医師による検査
当院では、長年にわたって内視鏡検査や治療に携わってきた医師が、事前診療、検査、診断、説明までをトータルに行っています。豊富な症例経験をもとに、粘膜の微細な変化を正確に見極めて診断し、早期発見につなげています。繊細な手技で丁寧に検査を行っていますので、スピーディに詳細な検査が可能であり、患者様へのご負担も大幅に軽減されます。また、結果をお伝えする際には検査で得た画像をご覧いただくなど、わかりやすい説明を心がけています。ご不明点がありましたら、何でもご質問ください。
痛みのない内視鏡検査
鎮静剤を使用して大腸カメラ検査を行うことが可能です。軽い鎮静剤を使うことで呼びかければ反応しますが軽くウトウトした状態になり、痛みや苦しさなどを感じない無痛検査が可能になります。以前、つらい思いをして大腸カメラ検査がトラウマになっている場合も、痛みなく安心して検査を受けていただけます。また、はじめて大腸カメラ検査を受けることに緊張されている場合にもリラックスできるため、短時間に安全な検査が可能になるためお勧めできます。鎮静剤を使用した検査を受けた場合、当日はお車やバイクの運転ができませんので、その点にだけご注意ください。
当院では、年齢や体格、既往症などを考慮して鎮静剤の内容や量を決めていますし、検査中は全身状態を厳しく管理しています。また、検査後はすぐに目覚めますが、ふらつきがなくなる30分から1時間程度は休んでいただき、状態をしっかり確認してからご帰宅いただいています。
当院では鎮静剤を用いた苦痛のない内視鏡検査を10年以上行ってきた経験豊富な院長が必要最小限かつ適切な麻酔投与量で行います。院長の豊富な過去の鎮静剤使用経験の中で重大なトラブルが起きたことは一例もありません。
オリンパス最新鋭の内視鏡システム「EVIS X1」
内視鏡検査機器で長く世界をリードしてきたオリンパス社の最新内視システム「EVIS X1」を当院では導入しています。「EVIS X1」は2020年9月現在、オリンパス社の最新モデルで、導入施設は全国的にも極少数です。短時間に高精度の検査が可能で、患者様への負担も軽減します。また微細な病変の素早い発見を可能にする特殊光やデジタルハイビジョンなどを備えている高性能な内視鏡システムです。下記のNBIの項目もご参照ください。
特殊光(NBI)による詳細な内視鏡診断
当院に導入している内視鏡システムには、オリンパス社が独自に開発したNBI(Narrow Band Imaging)が搭載されています。これにより、通常光とは異なる狭帯域光によって微細な表面構造や毛細血管をはっきり確認することができ、さらに拡大機能で詳細な観察が可能で、早期がんなどのスピーディな発見や診断に大きく役立ちます。しかも、検査する医師が通常光と特殊光を手元の操作で簡単に切り替えることができるため、正確な診断を強力にサポートしてくれますし、患者様の負担も大幅に軽減されます。
苦痛の少ない挿入法
大腸カメラ検査で起こる苦痛は、大腸が押されたり引き延ばされたりする圧迫によって生じます。こうした苦痛をなくすために、当院では腸を圧迫しない挿入法である無送気軸保持短縮法を取り入れることで、挿入時に起こる苦痛を最小限にして、安全性も高めています。長い研鑽によって培われた手技と豊富な経験をもとに、患者様ごとに腸の形状に合わせて行いますので、患者様が痛みを感じることもほとんどありません。
内視鏡検査時の炭酸ガス送気
大腸は大きく曲がりくねっていて、シワやヒダがたくさんあります。そうした部分を見落とさないよう、大腸カメラ検査時には気体を送って腸をふくらませて、くまなく観察しています。ただし空気をそのまま大量に送り込んで腸をふくらませ過ぎると検査後に強い膨満感が長く残り、不快でつらい時間を過ごすことになります。
当院では、空気の200倍吸収されやすい炭酸ガスを送気することで検査後のお腹の張りが速やかに解消されるようにしています。この炭酸ガスは吸収された後で二酸化炭素になって呼気で自然に排出されるため安全性も高くなっています。
日帰りポリープ切除も可能
大腸カメラ検査で、前がん病変の大腸ポリープや早期大腸がんが発見された場合、その場で切除する日帰り手術が可能です。これにより、将来がん化する可能性がある大腸ポリープを切除できた場合は大腸がん予防につながります。もちろん、事前のご説明で検査時の切除をご希望される場合に行っています。
大腸ポリープは腸にできた良性腫瘍ですが、「腫瘍性ポリープ」と「非腫瘍性ポリープ」に大きく分けられます。当院では大腸カメラ検査時に発見されたポリープの表面を拡大して詳細に調べ、腫瘍・非腫瘍を瞬時に判定しています。その上で、切除が必要なポリープのみを切除し、大腸がんに移行する可能性のないものまで切除することはありません。
院内で下剤処置をすることもできます
大腸カメラ検査前には、腸内をきれいにするために下剤を服用します。通常、この下剤服用はご自宅で行っていただき、便の状態が落ち着いたらご来院いただく流れになっています。ただし、下剤を飲むのが初めてなどで下剤服用にご不安がある方、ご来院までの時間でトイレにいきたくなるのではというご不安がある方のために、院内で下剤を飲んでいただくことも可能にしています。院内服用にすることで、便の状態を看護師が確認でき、効果の進捗が把握しやすくなります。また、下剤を服用してから検査まで院内で過ごせますので、トイレの心配もする必要がありません。わからないことや不安なことがあったらすぐ看護師に相談できるため、ご不安なくお過ごしいただけます。
胃カメラの同日実施可能
当院では、胃カメラと大腸カメラの検査を同じ日に受けられるようにしています。両検査を1日で行えるため、事前の食事制限も1回だけですみ、お忙しい方にも勧めできます。検査前には下剤で腸の中をきれいにしてから胃カメラ検査と大腸カメラ検査を続けて行います。そのため検査時間も合わせて20~30分程度です。検査時間が短く、お身体への負担も軽減できます。また、両検査は鎮静剤を使ってウトウトした状態で受けることができます。